不正のトライアングル

企業で不正が起きる要因

企業で不正行為が起きるのを防止するための『不正のトライアングル理論』というものがある。

どういう要因がある時不正が起きるか。

それは、この3要素。

  1. 機会
  2. 動機
  3. 正当化

機会

客観的に見て、不正行為を可能とする環境があるという事。

もっと簡単に言ってしまうとこういう感じ。

「やっても大丈夫」

「誰にもバレねぇよな」

業務の権限を特定の1人の人物に任せっきりなんて時に起こりやすい。

というか、全てまかせっきり体制を好む日本企業の中では、どんな事でもこういう状況がある。

「どうせ見てないし、分かんねぇだろ」

こんな感覚を持ちやすい環境だという事。

また、他者のチェックが入るような環境を設けていても、チェックをせず確認印のみポンなんて状況はよくある事。

確認印を押したのは「チェックをしました」ではなく、「僕、仕事してますよ~」という職務怠慢を偽装しているだけだったりする。

チェックする立場の人間に、チェックするほどの知識が無いというのも日本企業ではよく見られる。

動機

金銭的な不正などは、「欲しい…」という欲望が動機となる。

また家庭の経済事情で特別な環境に陥った場合など、通常は湧かない感情が湧いてくる「これさえあれば…」なんて。

また契約が取れないという状況に置かれたり、評価ばかり気にしている人間は、その「契約が欲しい」「評価が欲しい」と欲を出す。

 

しかし、「データ改ざん」などの不正行為は少し事情が違う。

これは『サラリーマンの保身』によるものだろう。

契約や評価を欲しがる人間の無理強いに対して、どうも出来ずに保身に走る。

また会社の損失などのリスクなども発生するため、「何もなかった事にしたい」という願望がそうさせる。

会社の金銭的リスクを考慮するという偽善の皮を被る事で、自分の利己的な保身を正当化しているようにも見える。

そう見えるのは、必ず『自分には何も起こらない』という状況へと結論を誘い、安堵の気持ちが表情に如実に表れたアホ面をするからである。

 

発生した事によって生じる目の前にあるリスクを回避して、のちに大きなリスクが発生するという可能性もある事は分かっていながらもやる。

「自分がここにいる間に起こらなければいい」

「発覚するとも限らない」

バレる可能性の方が低いのだ。

目の前のリスクでは確実に自分が怒られるけど、これをスルーしてしまえば自分は逃げ切れる可能性が出てくる。

 

完全なる正当な行為を行うと、自分が確実に損をしてしまう。

不正な行為を働くと、自分に安全が訪れ得をするという状況が出来上がるのだ。

「こんな事をするなんて考えられない」なんて正義の発言をする者もいるが、そんな人には「お前もやってんだろ」って言いたい。

大きな責任が生じる業務を任されていないような者は、こう言った発言が目立つ。

何かやらかしても、周りの人間に呆れられて全てが終わってるだけ。

正当化

何か起きた時、会社の損失などを考慮してその問題をなかった事にする事は多いだろう。

「会社のために」とか

「上司の立場を考えて」とか

「このままでは納期に間に合わないから」とか

しかし、現実頭の中では、会社の損失など考えているわけではない。

己の事で頭がいっぱいなだけ。

 

何故なら、そんなもん定額の給料が毎月手に入るサラリーマンに、会社が負うリスクなど関係も無い事だからだ。

経営者が金銭的な危機感を感じるのは分かるのだが、サラリーマンにこの危機感があるとは思えないのだ。

ロクに仕事の確保も出来ない状態でも「認めてください」だの「実力を評価してください」だの、会社の金銭的な事が一切理解できていなのが丸分かりの言動がとにかく目立つのが雇われサラリーマンというもの。

こんな奴らが、会社の金銭的なリスクを考慮して結論をはじき出すなんてあるわけないのだ。

 

利己的な考えしか出来ない自分を正当化するために、サラリーマンは自分の頭の中で綺麗事の言い訳を作り出す。

自分の立場が危うくなるのが怖いだけ。

アイツのせいで自分が被害を被ったという気持ちに苛まれているだけ。

自分の業務に怠慢があるという自覚があるから、なにか別の理由を探し回って普段使わない頭をフルに使って別の理由を探して自分を正当化したいだけ。

 

小さな問題をそのまま流してしまう。

「気づきませんでした」

「間違えました」

こんな言い訳すれば事は済む。

大きな問題が起きる時、とんでもない事をしたと誰もが考えるがそうではない。

「気づきませんでした」「間違えました」「知りませんでした」

小さな事をする人と感覚は同じなのである。

後に起きた事態が大ごとだったってだけの事。

不正が起きるのは人間との関係

部下がミスや不正を隠すという状況を作ってみようか?

上に立つ者が簡単に部下を隠しごとをする体質の人間に出来ますよっていう例。

部下「製品のサイズをロット丸ごとミスしてしまいました」

上司「チッ!」

はい、出来ました。

 

職場という組織で上に立つ人間が、ミスも含めた報告を受け付けませんという感情を表に出すと、部下はそれ以降その感情を避けるために物事を隠すようになります。

  • 舌打ち
  • ため息

ほんと、たったこれだけの事で、部下は何事も隠すようになり、よく出来る社員を演じる演者になってしまうのです。

そうさせたのは、上司であるあなたです。

対応しなければいけない上司が「やりたくない」「面倒な事になった」こういう自分の勝手な感情を業務中に持ち出すとこうなるのです。

上司が利己的な態度に出る事に対して、部下も利己主義に走ったと捉えるべきだろう。

利己的な考えの人と仕事でやり取りするのは難しく、そういった場合自分も利己的に勝手な事をすると人間関係で摩擦が起こらず、自分にとって安全で安心な職場環境を作れるのです。

 

サラリーマンにとって一番重要な事って何か分かりますか?

『人間関係』です。

大事なのは、業務ではありません。

大事なのは、会社の存続でもありません。

もちろん、会社が社会的に信用を失っても自分には関係もないというのがサラリーマンの考え。

目の前にいる人間の顔色が一番自分にとって大切で重要な物なのです。

 

入社した途端、いきなり友達探しをおっぱじめるのがサラリーマン。

仕事を覚える事より、自分と仲良くしてくれる人間の方を必要としています。

学校出たての新卒のクセに、媚びる事だけはしっかり身に付けてから社会に出てきます。

人の顔色に過敏に反応しながら生きているのです。

 

会社で一番重要なのは『業務』

これはあくまでも常識的な正論。

でも、実際の社員の行動を見て、一番重要なの物が『業務』じゃないという事に気付かなくてはいけない。

一番重要なものが業務ではない人たちを、業務が一番重要という想定の下で使おうとすると、対応を間違えるのだ。

 

「こいつら、俺の顔色ばっかり見てるから、勘違いさせないようにしないとな」

これが、サラリーマンの正しい使い方でしょう。

自分を勘違いしたサラリーマンが上司になってしまうと、起こりがちなのが『不正』なのです。

 

『俺雇われサラリーマンなのに、俺の顔色見られてもなぁ~』

『俺に媚びても何も出ねぇんだけどなぁ~』

なんて、思いながら対応するといいでしょう。

不正が起きるきっかけって、「チッ!」なんてほんと些細な舌打ちなんて事も大いにあるのです。

転勤族は不正を見付る名人である

意外な事に転勤族の管理職というのは不正を見付ける名人だったりする。

こいつら、慣れない土地で馴染みのない部下たちに囲まれてしまうという状況の中、自分を有能に見せようと必死になり前任者のあら探しをし始めるのだ。

また、部下たちに自分を大きく見せようと部下のやっている事を細々チェックし重箱の隅をつつき始める。

彼らの目的は管理職としての業務を果たそうとしているのではない。

前任者を扱き下ろし、部下に一発かます事で、自分を大きく見せたいだけ。

異動してきて1か月ほどしかやらない、即席で必死の業務である。

この業務はなぜか、部下たちと仲良しこよしが始まるとピタリと終わる。

 

そんな男の愚かな行為で見つかるのが『不正』

地方支店や営業所というのは、本社から目が届かないという環境下から、社員同士の馴れ合いによるズルズル業務が横行しやすい。

指導や注意を出来る者がおらず、うっかりそういった行為を働くとハミゴにされる。

仲良しを念頭に置くサラリーマンが非常に恐れる環境があるのである。

 

仲良し社員というのは、自分達に起きた不都合な事柄を互いに容認し合う事で絆を深める性質がある。

転勤族はその支店でミスを見付けると、そのミスについて一応部下を問いただす。

しかし、彼らの目的はさっき述べたように、「部下に一発かます」のが目的である。

厳しく問いただすという行為を終えると、自分の目的は果たしたためそのまま放置する。

転勤族はその支店でミスを見付けると、別の支店に異動になった前任者に電話で一応問いただす。

しかし、彼らの目的はさっき述べたように、「前任者を扱き下ろし自分を大きく見せる」のが目的。

部下たちの前で演技がかった大きな声で電話をかけ、激しく問いただすと自分の目的は達成したためそのまま放置する。

部下の前で厳しい自分を演出し、自分を大きく見せる事に成功してご満悦。

部下の不正も前任者の不正も容認する事で、自分たちの人間関係の絆は深まって仲良しこよし♡

会社にとっては不都合な事だが、彼らに取っては都合がいい。

 

もう一度念押しで言っておくが、

サラリーマンの第一重要課題は『仲良し』である。

彼らの取る行動は、全て仲良しが元になっているのである。

 

転勤族が不正を見付けても放置する理由は分かるだろうか?

それは自分が『転勤族』だからである。

放置しておけば、後任の者のせいにできるから。

自分がいる時に発覚しなければいいだけだし、前任者がやった事の後始末なんかしたくもないから。

「なんで俺がそんな目に遭わなきゃいけないわけ?」

そんな事より部下を引き連れて飲みに行く事の方が大事なのがサラリーマン。

大事なのは『仕事』より『仲良し』それが、サラリーマンという生き物。

そんな奴に支店丸任せにしちゃうんだから、日本企業っていい加減なのか勇気あるのか分かんねぇ。

 

もしかしたら転勤族の管理職に、転勤先で不正を見付けたら評価ポイントあげちゃうよって制度を作れば、転勤族は目の色変えて報告してくるかもね。

仲良しこよしを好む社員ほど、仲良しを裏切って利用する奴っていないから。

『仲良し』を念頭に置いているというより、『自分さえ良ければいい』ってのが本当のとこかもな。

そういう社員達の心理を使用すれば、不正は簡単にきずり出せるかもな。

まぁ…サラリーマンは面倒な事に関わりたくないから、不正を引きずり出そうなんて考えもしないか…。

当然のようにスルーして、当然のように見て見ぬふり。

『自分は関係ありませんからね』

この精神で定年までやり過ごすのを希望しています。

 

実は、彼らはとても厄介な存在です。

不正を見付ける名人でもあり、不正を働く名人でもあるからです。

どうせいなくなる人だから。

一度離れたら「もう、自分には関係ありません」

電話で問いただされた前任者はこのセリフをよく吐いています。

「お前の仕事だろ」

責任転嫁も電話1本で完結させる事が可能です。

次の支店での仲良し探しで彼らはとても忙しいのです。

「前の支店の事なんか構ってられねぇ~、俺の知った事か」

これが、お宅の会社が支店を任せた管理職の頭の中です。

自己責任論

『自己責任』こんな言葉を多発していたのは東証一部上場企業。

社員達はこぞって責任の擦りつけに勤しみ、自分以外の他者に「自己責任」という言葉の元責任転嫁に及ぶ始末。

そして、この会社でも社員同士の仲良し行為が目に付く。

自分達の犯したミスや不正行為を互いに容認し始める。

しかしながら、業務もロクに遂行できない社員達。

ミスや不正を擦り付けるための要員が絶対不可欠。

 

社員全員揃って、非正規社員を指さし「あいつのせいだ!」とツバメの子のように一斉に吠えたくる。

そのツバメの子の中には、その支店を任されている管理職の姿も。

とにかく、誰かのせいにすれば自分の気が済むという職場の環境。

一番上に立つ管理職が一番その行為に必死になっている…。

 

この一部上場企業の社員はどいつもこいつも肩書きをぶら下げていた。

ある日突然、平社員の大半に肩書がぶち撒かれたらしい。

肩書きをぶら下げた平社員たちは人事評価ばかりに気を取られ、挙句の果てには立場の高い管理職は自分に評価の権限があるとばかりに社員評価で社員の罵り脅す始末。

平社員止まりの能力しかない人材を完全におかしくしてしまっていた。

 

「自分は完璧です」とばかりに、自分を優秀に見せかけ必死の形相でアピールする社員で溢れている。

真面目気取りの茶汲み事務員。

エリート気取りの空っぽな技術者。

意識高い系の会社の看板につられて入社してきた営業マン。

自分だけが出来るという環境を作りたがる等は、知識や情報の共有が出来ない。

「自分だけが知っている」

成長の見込みが感じられない人材。

 

彼らは自分のミスを隠すために嘘ばかりつく。

彼らは契約が欲しいあまりに不正行為を働き、それを巧みに他者のせいにする。

常に評価されまいと逃げる姿勢をみせ、今度は評価されようと取っ手つけたように近づいていく。

 

日本の企業で高い評価を受けるにはどうあるべきか。

  • 失敗しない完璧な社員であるべき
  • 自分だけが業績を上げる

だから結果として、ありもしない事をあったかのように報告してしまう体質になるのです。

ありもしない事をあったかのようにするにも自分の力では不可能…。

そんな人が他者にこの行為を強要して成し遂げようとする。

不正って、やってるっていうより、やらせてるパターンが多い。

不正をしたくなかった…

昔、不正を報告した事がある。

不正を報告したというより、業務のやり方が無茶苦茶になっていたのを役員に認識させた。

別に正義感があったわけじゃない、常識が通用しない中で仕事をする事自体が無理だったから。

 

そして、役員に認識させた時、会社を任されていた管理職がこの役員に責め上げられた。

次の日、この管理職は私にこう言ってきた。

「ありがとう」

「こんな事は俺もやりたくなかった」

役員の業務の把握能力が希薄だったため、他の社員を暴走させた挙句の不正。

 

業務のやり方が無茶苦茶になっていた結果、不正がまかり通る環境になっていた。

大勢に無茶苦茶な事をされ、役員に訴えても理解してもらえない。

こんな状況の中、流され続けたとも言っていた。

 

やりたくない事はやらないのが正義だろう。

しかし、生活を維持するために働く者にとって、正義など二の次だ。

ほとんどの人が流される。

そうせざるを得ない。

全うな事をする人間が損をして、不正を働く社員はやり得。

これが真実。

 

こんな事はやりたくないのに、やらされてる社員がたくさんいる。

やらされている社員は実行犯にされる。

やらせている社員がいるという事をキチンと理解しないといけない。

そのやらせている社員を摘発しない以上、繰り返されるだけ。

不正を働かせる人間の根源は『無知』

無理な人間に正確な事をやらせる事なんて出来るわけない。

 

神戸製鋼では、内部で不正の調査が不可能~なんて言っていた。

今まで、何をどうやって管理していたのか?

管理してたつもり仕事してた人ばかり。

管理は現場で目で見てするもの。

机の上で書類だけの管理なんてしてる人を置いている会社は、不正が起きやすい環境。

意味の無い人を置きっぱなしで、肝心な事だけ出来てはいない。

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