事後対応と事前準備

事前準備と事後対応

安全対策会議を開くという。

管理職と現場責任者が安全対策会議での提案を考え始めた。

その内容があり得ないものだった。

 

安全対策として案を考え口にするのだが、その安全対策の仮の設定の中で作業者は高所より既に落下しているもようである…。

高い所から落ちた人をどうするかという設定の元、提案をかわしていたのである。

彼らは落ちないようにはしないようなのです。

事後対応ほど力を注いで意味が無いものはない

事後対応というのは、万が一に備えてのもの。

万が一のために山のように対策を揃えようとするのは、万が一が万が一ではない証拠。

 

万が一って、分かりやすく数値で表すと1/10000って意味。

一万回に1回あるかないか。

それが、100回に1回ましてや10回に1回なんて状態なら、万が一の対策なんてする前にやる事あるの分かるだろ?

 

ちなみに私はこの作業の安全対策を別の会社で研修を受けた事があり知っていた。

基本を習得させせることで事前準備をするという考えが毛頭ない彼らの談議に呆れながらも耳を傾けていた。

 

すると、途中から彼らの話は筋違いな方向へと展開していく事となる。

「登っている途中ではしごか壊れたらどうする?」

梯子の定期点検や使用する前にがたつきが無いか作業者が確認するなんて事は頭に無い。

とにかく梯子が壊れるのだ。

 

その後の彼らの安全対策は万が一のオンパレード。

  1. 梯子壊れる⇒作業者落下
  2. 命綱ちぎれる⇒空中を落ちて行く
  3. ネット突き破る⇒さらに落下
  4. マットから外れる⇒地面に激突
  5. 御臨終

基本作業ルールを全く準備していない彼らは万が一を山のように準備して、最悪の場合ばかりを考える。

病的なほどネガティブの人の思考回路のようである。

そして、ネットやマットがあるという謎の設定をしているが、その現場にネットやマットの設置は不可能なのである。

設置不可能なものまで頭の中のバーチャル空間には用意したのに、最終的に御臨終っていう結果をはじき出す。

現場作業での経験値が皆無である管理職は、机上の空論で作業者を高所から地面にたたきつけ破裂させる。

事後対応って保身が強い人がやりがちな行為

どうして、管理職は事後行為しか思いつかないか分かる?

それは、自分の身を守ろうという保身しか働いてないからだよ。

各事業所の管理職が集まってくる会議で、それなりの提案やお答えを用意してから行かないと、自分の身に危険が及ぶから。

 

職場の作業者の安全を確保する目的じゃなくて、会議での自分の身の安全の確保のためにしか頭が働いてないからだよ。

現場作業として見たら、彼らの言っている事はやっても意味の無い『事後行為』

でも、会議の提案として見たら、彼らの言っている事は全て自分を会議で安全な所に置くための『事前準備』

こいつらは会議のための事前準備をしているだけであって、現場で安全確保の事前準備をしているわけではないという事。

会議のお題が現場の安全対策であるにも関わらず、彼らはいつも会議のための安全対策ばかりしているんだよ。

危険行為が得意なのが彼らの特徴

私が安全対策として研修を受けたこの作業には一番大切な事がある。

『自分の身は自分で守れ』というものだ。

他人が自分を守ってはくれないし、ましてや安全対策の補助道具に自分の身を委ねるなんてのはバカの所業だ。

 

研修を受けた後、実技試験まである。

もし実技試験に落ちたら、そいつはその作業禁止命令が下る。

しかも、ほとんどの奴が落ちる。

実際に5人が受けて、試験に合格したのは私一人だった。

 

どうして、試験に落ちるのか。

『危険な作業をしている者に話しかけるな』

『危険な作業をしている時は、話しかけられても無視しろ』

こういうルールがある。

 

実技試験で、返事をしないといけないような先輩や上司が話しかけてくる。

職場で目上の者の顔色ばかり見る社員は全員がコレに引っかかる。

すぐさま、返事をしてしまうのだ。

しかも、スマイルまで添えて…。

 

どうして、実技試験にそんな項目があるのかというと、危険作業をしている事に気付かず話しかけてくる者もいる。

そして、いくら教えても危険作業のルールが認識できない者だっている。

ほとんどの社員が実技試験で不合格を頂くのを見れば分かるだろ?

何も認識出来てないって。

危険が存在する現場でこういう状況に自分が置かれているという時、正しく対処できるのは自分の判断のみって事。

 

梯子が壊れるかも知れないから危ないんじゃない。

命綱がちぎれるから危ないんじゃない。

認識不足の周りの人間の存在が危ないんだよ。

経験値がない人間に管理をさせてはなけい

管理職はヒマを持て余し、現場に行く。

事務所に居ずらくなると現場に行き、現場に居ずらくなると事務所に戻ってくる。

 

彼らは分ったような顔で、全く何も分かってない事をする。

高所作業を行っている下請け業者に向かって「気を付けて作業を行ってください」と声をかける。

相手が取引先の管理職のため無視するわけにいかず、下請け業者は高い所から顔をのぞかせ「はい」と景気のいい返事を返して来る。

この時の管理職の得意気な顔を見れば分かる。

「安全に」とか「気を付けて」と声をかける事で、自分は安全対策をしたつもりだと。

自分が危険行為を行ったという自覚など微塵もない。

 

彼らはいつもこうだ。

残業規制だと言われた時は、社員達に各自の作業を逐一詳しく説明させ、説明させては作業手順を捏ね繰り回すを繰り返していた。

説明させる事にばかり時間割き、作業する時間を奪いながら、終業時間にリミットまで設ける始末。

自分がやっている事が社員の邪魔をしている事にすら気付かない。

さらには、自分がやろうとしている事で結果が出せないどころか悪化させてしまい、その事実に焦り邪魔行為をさらに働こうとし始める。

自分が何をしているのか分かってはいない。

自分が何をやりやがっているのか、丸きり分かっちゃいないのである。

 

安全対策だってそう。

「安全に」というセリフを言う自分の行いは、安全行為だと誤解している。

作業中の人間に「安全に」という声掛けが必要だろうか?

 

日本人は頑張っている人に「頑張って」と言う。

なぜか、言う。

言われなくても既に頑張っている人に「頑張って」を浴びせかけ、追い打ちをかけた挙句相手の集中力を削ぐ。

さらには「頑張って」と言っている自分は頑張っているという錯覚に浸り始める。

「安全に~」という人は、これと同じ錯覚を起こしていると思われる。

安全に~と人に言う自分は、安全を守る人だと思い込んでいるのだ。

 

お前、職場の危険人物やねん。

 

高い木から降りてくる人間は、誰に言われるまでもなく慎重に木を降りようとする。

そして高い木から降りた経験のある人間は、高い木を降りようとしている人の邪魔は決してしない。

他人を高い木に登らせてみているだけの奴は、すぐに応援し始める。

それが、単なる自分の気持ちの押し付けだとも思いもしない。

経験値の無い人間は、自分の行いが招く結果に気付ける能力すら備わってはいない。

仕事を気持だけで熟すのやめて欲しい。

気持ちの抑揚だけで、充実感に浸るのやめてほしい。

 

経験値の無い管理職がやる事を見ているだけで、仕事場で人が死にそうだからこの人達には消えてほしい。