奇妙な正義感

奇妙な正義感

サラリーマンの行動に『奇妙な正義感』がよく見られる。

この『奇妙な正義感』は、会社を営む私の両親が昔っから問題視しており、問題であるにも関わらず「何なのか分からない」奇妙なものだったのだ。

その「何なのか分からない」ってのが、ただの正義感じゃなくて『奇妙な正義感』と呼ばれる所以なのかも知れない。

 

そして奇妙たる所以は、もう一つある。

この正義感を漲らせる者は、非常に攻撃的なのである。

社内にいる他の社員を敵と定め、猛烈に攻撃するのである。

 

そして、一番困るのが…

『奇妙な正義感』は、伝染病なのである。

会社経営者がその行為を問題視して止めさせたいにも関わらず、原因が明確に分からずしかも伝染して多数の社員がその奇妙な正義感を振り回し始めるのである。

奇妙な正義感を持つ人

奇妙な正義感を持ってしまう原因は、今の所明確には説明できない。

社会に出てから、この『奇妙な正義感』を持つ者の多さにも驚いたが、伝染力の凄さはインフルエンザ以上である。

一瞬で伝染する。

しかも、伝染する瞬間を何度も目の当たりにした。

 

『奇妙な正義感』が伝染していく奇妙で独特のやり取りがある。

「あいつが失敗したのはお前のせいである」

こういうやりとりをよく伝染病社員は仕掛けていく。

他者のやった事を別の人間のせいにするのである。

すると自分のせいにされた社員は、『奇妙な正義感』が沸き上がり、その人物を打ちのめしにいくのである。

このやり口が一番感染力が強く、一番正義感が強いように思う。

奇妙な正義感には正義もなけりゃ正しいもない

奇妙な正義感を持つ人は、正しい事貫く人では決してない。

自分が正義感を振りかざしやすい人間しか狙わないから。

目上の人間には絶対に振りかざさない。

奇妙な正義感は目下の人間を狙って振りかざすのである。

目上の人間から言われた事を「自分はやってます」とばかりに見せつけるために「正義感」を振りかざしているように見える。

誰に何を言われたわけでもないのに、周りの人に見せるためにやっている者もいる。

とりあえず、自分よりも目上の人間が見ているから『奇妙な正義感』で自分を演出するのであろう。

 

『奇妙な正義感』は必ずトップダウンで下へ下へと降りてくるシステムのようである。

要するに上に立つ者の行為が間違えているか、上に立つ者を意識し過ぎて勘違いを起こす社員がいるという事。

どいつもこいつも自分の演出方法を間違えとるんですな。

「出来ません」が言えない

トップダウンで下へと降りてくる『奇妙な正義感』に、自分が打たれた。

『サラリーマンの奇妙な正義感』の存在を中学生の時にはすでに認識し、社会に出てからずっと気になって仕方がなかった私。

『奇妙な正義感』に打たれながら、その『奇妙な正義感』をとくと観察した。

 

とりあえず分かったのが、かなり独特の特徴があるって事。

  • 自分は何もしない事に徹しようとする
  • 特定の人物のやる事全てに因縁をつける
  • 教育スキルが無い
  • 業務そっちのけで人ばかり見ている

そして、一番の特徴はこれ。

彼らは「出来ません」が言えないらしい。

多分、口が裂けても言わない。

自分をデキる人材に見せかけたいがためだけに必死になっているんだと思う。

その必死が他者に向けられて『奇妙な正義感』という物が生まれるんだと思う。

 

「出来ません」が言えないから、自分が出来ない事を誤魔化す事に必死になり過ぎて、他者にやらせようと正義を振り回し始める。

「あいつが出来てないのはお前のせい」だと言われると、関係もない他者の事まで自分が出来なきゃいけないと思い込み始める。

「出来ません」が言えないから、すぐに追い詰められてしまう人なんだと思う。

私は「出来ません」って言ったんです

トップダウンで『奇妙な正義感』が伝染して、自分の元へと降りかかって来た。

この『奇妙な正義感』に苛まれる者は、絶対に目下の人間にしかアクションをかけられないという特徴があるため、アクションを起こした者は自分には危険は及ばないという安心感をも持っている。

会社で一番新入りだった私は、会社で一番上に立つ管理職を会議室に呼び出し話を付けた。

コイツ、ほとんど口を開かなかった。

全然、口が立たないんだよ…呆れたね。

 

その際に私はこう言った。

「私には出来ません」

「私には能力がありません」

「能力不足と言うなら、それで結構です」と。

そして、こうも付け加えた。

「あなた方が能力のある人材にも見えませんが?」と。

そして、彼らがとくと私に見せてくれた数々の行動や発言を逐一述べ、事例を一つ述べる毎にこう言った。

「こういう事をする人材が能力があるとは思えませんが?」

「これが能力のある人のする事なんですか?」

「これはスキルのある人のする事でしょうか?スキルが無い人に見られる行動ですよね?」とか。

 

すると、不思議な事が起きた。

『奇妙な正義感』に侵された社員達が、それきり『奇妙な正義感』を振り回さなくなったのだ。

 

ん~…よくは分からないが、

自分はデキる人材であるかのような口を叩く奴が、「お前はデキない」というと『奇妙な正義感』は毒ガスの如く発生する。

自分はデキないと公言してしまう者が、「お前はデキない」といっても『奇妙な正義感』は発生しない。

そして発生しないどころか、消滅した。

奇妙な正義感を解説します

能力が無い人って、物事から逃げる時どうやって逃げるか知ってる?

「自分はデキる」というフリをしながら逃げるんだよ。

不思議な逃げ方をするんだ。

 

普通、物事から逃げたいなら「出来ません」って言いながら逃げるでしょ?

でも、何をやらせてもダメな人って「出来る」って言いながら逃げるんだよ。

出来ないから逃げてしまう人って、自己肯定力が異常なほど強くなるんだよ。

だから「出来る!出来る!」が始まっちゃうわけ。

 

そんな自己肯定ばかりしなきゃいけないような人に「お前は出来ていない」って言うとどうなるか分かる?

「自分はデキる」が、また始まっちゃうわけ。

そして、「自分はデキる」が始まっちゃった人は、これが始まっちゃう。

「お前はデキない」が。

デキない奴に「お前はデキない」って言われたデキない奴が、「自分はデキる」とばかりに『奇妙な正義感』を振りかざし始めるって事ね。

 

これ別の言い方するとこういう事ね。

『奇妙な正義感』を持ったって事は、出来損ないって事ね。

そして、その『奇妙な正義感』を持つきっかけになった人間ももれなく出来損ないって事ね。

出来損ないに褒めらえたい認められたい出来損ないって事ね。

出来損ないに褒められて喜ぶ出来損ないって事ね。

出来損ないに褒められて嬉しいか?

 

『奇妙な正義感』を説明するのは難しい。

だって、その説明をしなければいけない人物は、その奇妙な正義感を持つ者だから。

そういった行為をやめさせなきゃいけない人間に理解させないといけないでしょ?

分からせるのが難しいんだよ。

だって、そいつが出来損ないのアホなんだから。

 

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